初めてのレースのこと

 '94年型KX-125をチーム員から安く譲ってもらい、それで少しずつ練習していたのですが、初めて出たレースは、3月19日に熊本県のHSR九州であった「ガルルカップ第2戦」。
 KXでは自信がなかったし、4時間も一人で走るなんて、そんな元気もない私に手をさしのべてくれたのが、みつる君でした。彼のKLX250で交代で走ろうと言うことになったのです。
 当日は小雨。どうなる事やらと思いながらもスタートラインへ。30分も走った頃でしょうか、雨が少しずつひどくなってきたのです。もうこうなったら私の頭の中はパニック状態。でもなんとかバトンタッチ。
 1回目の交代を終え、休憩後2度目の走行。途中で何度も転倒。1周して戻ってくるのに30分以上かかってしまう始末。2週目にはウォッシュボードで転倒。あとから分かったのですが、その時にチェンジペダルが内側に曲がり、2速以上に上げられなくなってしまったのです。とにかくピットに帰ろうと1速で走行。そのせいで最後のテーブルトップを滑って登り切れずにバタン!なんとクラッチホルダーの所がポキッ。もうこうなったらどうあがいても登れません。やむなく(幸いに?)ショートカット。なんとかホルダーも補修してバトンタッチ。みつる君が追い上げてくれました。
 2回目の交代。悪夢はそこに待っていたのです。学習効果がない私はまたも転倒。そのとき練習で痛めていた足首にバイクが乗ってきたのです。これはキョーレツ!悪いことはまだ続きます。倒れたマシンを起こそうとして、いつものKXのつもりで手をかけたところが、なんとサイレンサー部分。ジュッと音がしたのが分かりました。グローブはとけてケロイド状になり手は真っ赤。もう泣きたくなりました。それもあったのか、なんとか起こして再スタートしたものの、次の転倒で完全に気力ゼロ。エンジンをかける気力もありません。その場にマシンを残してピットへ。みつる君がなんとか走るようにはしてくれましたが、もう私はダウン。足は痛いは、手はヒリヒリするは・・・。
 結局みつる君が頑張ってくれましたが、最後の最後でマシンダウン。チェッカーを受けることはなく、また、爽やかな完走感というものを体験せずに、私の初レースは終わりました。
 非常に悔いの残るレースでした。次は必ず!!という気力もわいてきました。